ちょうど10年前、ボルシア・ドルトムントは経営破たんの危機にあった。
区切りの年としてその時のことを忘れないようウルトラス主導で行進を行われていた。ヤン・コラー、トーマス・ロシツキー、フラビオ・コンセイソン、クリストフ・メツェルダーらを擁しチャンピオンズリーグ、UEFAカップを制覇したあの時代の栄光の裏には想像もできないような過酷な現実が迫っていた。その時代を決して忘れない、過ちは繰り返さない-。という意味で今回の行進が行われた。
ウルトラスが主導しているため、写真撮影は自粛。
※近くから勝手にウルトラスの写真を撮るのはこちらではタブー。LFJの撮影している写真は原則ウルトラスに話を通して、承諾の上で、撮影しています。
25,000人が入る黄色い壁を含めたスタジアムの拡張をしたことでBVBは破綻寸前にまで追い込まれた。今回、このスタンドに足を踏み入れることができ感慨深いものがあった。
黄色い壁の中は圧巻。声量、そして雰囲気。
この中で戦える選手達はさぞ幸せだろう。
また、ドイツの多くのスタジアムでは、ファンブースが存在し自分たちがどんな活動をするかの紹介やグッズ販売、遠征ツアーの募集をしている。ファン同士の交流を図ることでよりスタジアムへ足を運んでもらおうという働きかけだ。
こうした小さな活動の積み重ねが、毎試合満員の観衆で埋まる素晴らしいスタジアムの雰囲気を創り出すのであろう。
一方、ケルンはウルトラスが入場禁止。
DFBポカール、そしてリーグ戦(メンヒェングラートバッハ戦)での騒動が原因。白ずくめのケルンファン”だと思われる”乱入者が出たり、発煙筒が投げ込またりした件での制裁を受けた。
しかし、スタンドには”DFBのクソ野郎”などのメッセージ幕が。
この件に関して十分な捜査が行われたのかは闇の中である。それを受け、ケルンファンはリーグや協会へ抗議の意を示す。リーグであろうが、協会であろうが、伝えるべき事は伝え、言うべき事はしっかりと言う。ドイツのファン文化こういった線引きがしっかりしている。
『リーグとファンは互いにフェア。言うべき事は言う、論戦は大いにある』
『ところで日本ではどうなんだ?』
日本の現状は恥ずかしくて、伝える事ができなかった。とっさに繕う事しかできなかった。
『日本でもドイツと同じでファンとリーグや協会はフェアだ。』
そんなわけはない。日本ではファンの主張は一方的に虐げられているのだから。
ボルシアドルトムント/Ballspielverein Borussia 09 e. V. Dortmund
1.FCケルン/1.FC Köln
その他/others
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2015年3月14日/14.03.2015
スタジアム/stadium
ヴェストファーレンシュタディオン/Westfahlen Stadion
シグナルイドゥナパルク/Signal Iduna Park
観客数/attendance
80,766人/80.766
試合結果/result
ボルシアドルトムント/Ballspielverein Borussia 09 e. V. Dortmund 0 – 0 1.FCケルン/1.FC Köln
チケット/ticket
16.40ユーロ/16,40EURO