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フットボール/football

SK Sturm Graz – Wolfsburger AC 15.05.2022

2022年5月1日、ベルリン時間の午前11時ごろ、古い友人とオシム監督時代のジェフユナイテッドについてLINEをしておりなんだか懐かしいなという気分になっていた。
そのLINEのやり取りの後、昼寝をしている際にはオシム監督がジェフでの練習を行っているときの夢を見ていた。本当に懐かしいとあのままだったらジェフユナイテッドはどうなっていたのだろうと懐古しているとその友人から「オシムさんが亡くなったみたいだよ」と連絡が来た。
大病を患っていることもあり、いつ訃報が届いてもおかしくないという思いはあった。3年前に息子のアマル氏に会いにサラエボへ向かった際、体調がよくないからサラエボには来られない、会いたければグラーツへ行くしかないなと言われてはいた。
その後、パンデミックによりドイツから出国することも難しくなり時だけが過ぎ去ってしまった。
この訃報を聞いて、何か大きなものを失ったような非常に巨大な喪失感に襲われていた。居ても立ってもいられず、毎日ボスニア、オーストリアのニュースサイトや協会のHPをみるも葬儀の日取りなどは一向に出てこず、シュトゥルムグラーツのスタジアムでのセレモニーも開催前日に発表されたため向かうことが出来ず。
とにかく5月15日、リーグホーム最終戦で何かがあるだろうとベルリンからのバスを購入。ここに居なくても日本で手を合わせることが出来ない自分にできることは確実に試合が行われるグラーツに行くことであった。(結果的には5月14日にサラエボにて葬儀と埋葬が行われ、古巣ジェレズニチャルの試合が16日に行われることが発表された)

21:40ベルリンSüdkreuz発に乗り込み翌8:55グラーツに到着。
街の至る所にIVICA OSIMのグラフィティを観ながらシュトゥルムの古いスタジアムへ。
このスタジアムはオシム氏がベンチに吊り革をぶら下げて指揮をしていた場所でもある。ここでたまたまノンプロリーグの試合があったため観戦していると、シュトゥルムファングループらしき男性に遭遇。
日本人であること、オシム氏が愛し愛されたクラブを見に来たことを伝えるとジェフユナイテッドから来たのなら大歓迎と言ってくれた。
極東アジアのクラブのことをなぜ知っているのかと聞くと、彼がグラーツを去るほどのクラブであれば調べていると返答。彼も千葉ではレジェンドであること、毎試合彼の顔と感謝を伝えるメッセージが入った横断幕を出しているのだというと写真をくれとのことで番号交換。
グラーツではみんながイヴァンのことが好きだ、世紀のコーチだと教えてくれた。
それはサラエボ、旧ユーゴスラビアでもそうだろうと。
ステッカーを交換し、この日に行われるホーム最終戦での再会を誓った。

ホテルに荷物を置きノートPCとカメラを持って出ると彼から連絡が来ていてお前にプレゼントがあるから着いたら連絡しろとのこと。
スタジアムへ到着するとスタンドから彼がTシャツを投げてくれた。この日、ゴール裏に入場した人だけが寄付をしたうえでもらえるオシム氏の写真と世紀のトレーナーと書かれたTシャツであった。私はこの日プレスでの入場のため、これを手に入れることは出来ないと知っていたので彼がこれを自分のために用意してくれたのだ。
彼からはまた来いよ、俺も日本に行くからその時はジェフユナイテッドを紹介しろと言われた。その時が一日も早く訪れることを楽しみにしている。

試合開始直前、シュトゥルムのゴール裏から白と黒のツートンカラーのコレオペーパー、そして選手入場と共にオシム氏のビッグフラッグが登場。この日、この時が一番声援が大きくスタジアムになら響いていた。

この街の人にとってリーグ優勝、カップ優勝に導き、チャンピオンズリーグ本選に出場させてくれた。そして彼から放たれる人生への訓示が人々の胸に響いているのだろう。

生前グラーツにきて本人に会えるよう挑戦することもサラエボでの葬儀には行くこともできなかったが、この日にグラーツに自分の身を置いて、フットボール見続けるきっかけ、何気ない言葉を目を見て伝えてくれオシム氏に感謝を伝えられたと思う。

この日のグラーツの散々たる試合をオシム氏が見ていたなんというだろうか。
「この日一番良かったことは全員が最低のプレーをしたことです」
いつかジェフの試合後に放った言葉、これが一番しっくりくる気がする。
そして最後には「フットボールは人生のように続くのです」と締めてくれる気がする。

あの日、日本代表に盗まれた、日本中から敵として扱われたジェフユナイテッドの監督として最後の飛騨古川キャンプで本人に泣きながら行かないでほしいと伝えたことは一生忘れないだろう、そして本人からもらった言葉は自分なりに受け止めて人生の教訓にして生きている。

HVALA IVICA OSIM
VOLIMO TE IVICA OSIM
I VIDIMO SE!

SKシュトゥルムグラーツ/SK Sturm Graz

フォルクスベルガーAC/Wolfsberger AC

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試合日時/date

2022年05月15日/15.05.2022

スタジアム/stadium

観客数/attendance

15,142人/15,142

試合結果/result
>SKシュトゥルムグラーツ/SK Sturm Graz 1-4 フォルクスベルガーAC/Wolfsberger AC

チケット/ticket

プレスパス/Press

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