『レッドブルに支払う入場料はない』
デュッセルドルフのウルトラスはこのゲームにあたり、声明を発表。遠征をボイコットし、この日はスタジアムに駆けつけなかった。
これに対する非難の声は聞かれなかった。彼らは犠牲を払ってまでも、文化を守るべく行動したのだ。
『レッドブルはドイツのフットボールを破壊しにきたんだ。だから許さない。』
カールスルーエで一緒に観ていたオヤジがそう言っていた。ダルムシュタットでも『Nein zu RB』(レッドブルにNoを)のバナーが掲げられていた。
今、RBライプツィヒはドイツで一番嫌われているクラブ、それがRBライプツィヒなのだ。
ホーム・ツェントラールシュタディオンではアウェイのファンから『レッドブルのクソ野郎』と罵られ、遠征先ではホームファンから容赦ない罵声が浴びせられる。
実はここツェントラールシュタディオンに来るのは2度目だ。4年前、同じライプツィヒを本拠地にするクラブ同士のダービーが行われた。その時は『東独』の雰囲気を感じる事ができたが、今回はそんな東独らしさは消え去っていた。
レッドブルは09年にSSVマルクランシュタットというクラブを買収、RBライプツィヒにクラブ名を変更。当時5部であったクラブは翌シーズン4部へ、さらには補強を繰り返し、ドイツのフットボールファンからは望まれない昇格を繰り返していった。
レッドブルのクラブは全世界共通でユニフォームは同じ。真っ白のシャツにレッドブルのマーク、赤のパンツに白のソックス。
レッドブルのドイツ進出をドイツのフットボールファンは黙っていなかった。『Nein zu RB』と呼ばれるキャンペーンを展開。各クラブの垣根を越えて、レッドブルへの抗議の意を示している。
フットボールは文化だ。各クラブに歴史、文化が存在する。それは一生変えられないものであり、受け継がれていくものだ。文化、そして歴史。それらは犠牲を払ってでも守っていかなければならない。
この日は同じライプツィヒを本拠地とするロコモティフ・ライプツィヒファンの友人が来てくれた。
皮肉なことに同じ都市に最も古くから存在するロコモティフライプツィヒのスタジアムの9倍の観客数が月曜日にここに集まった。彼の顔がとても寂しそうだった。
RBライプツィヒ/RB Leipzig
フォルトゥナ デュッセルドルフ/Fortuna Düsseldorf
ボイコット/boycott
その他/others
How beautiful!!!:D
youtube
2015年3月16日/16.03.2015
スタジアム/stadium
ツェントラールシュタディオン/Zentral Stadion
観客数/attendance
17,087人/17.087
試合結果/result
RBライプツィヒ/RB Leipzig 3-1 フォルトゥナ デュッセルドルフ/Fortuna Düsseldorf
チケット/ticket
メディアパス/media pass